練習場の営業終了が公表された際、SNSや地元掲示板では「ゴルフ人口の減少による赤字破綻ではないか」「集客に失敗したのではないか」といった憶測が飛び交いました。しかし、現地の稼働実態と業界動向を照らし合わせると、それらは事実と異なる一面的な見方に過ぎません。
実態として、近年のゴルフブーム再燃により、同練習場は平日夜や休日を中心に高い打席稼働率を維持していました。しかし、ここに見落とされがちな盲点があります。それが「広大な屋外型練習場ビジネス特有の固定資産税・設備維持費と、事業採算性のギャップ」です。
特に寒冷地における屋外ゴルフ練習場は、ネット昇降設備の点検、降雪時の除雪重機燃料費、強風対策など、運営に伴う安全管理コストが本州の温暖地とは比較にならないほど高額になります。打席が満席であっても、単価を安く設定した「良心的な地域密着運営」を続ける限り、将来の数億円規模の設備更新費を回収することは極めて困難です。つまり、「赤字で潰れた」のではなく、「重大な事故が起きる前に、計画的かつ誠実に事業を終了させた」というのがビジネス構造から見た真相です。