現場において「ノルマ」や「自爆営業」がどのような法的位置づけにあるのかを把握しておくことは極めて重要です。結論から言えば、店舗側がアルバイトに対して恵方巻きの購入を義務付けたり、売れ残りの代金を給与から天引きしたりする行為は、労働基準法違反となります。
厚生労働省のガイドラインおよび過去の判例において、以下の点が明確に示されています。
第一に、労働基準法第24条(賃金全額払いの原則)です。たとえ販売目標が未達成であったとしても、従業員の同意なく給与から恵方巻きの代金を差し引くことは違法です。第二に、労働基準法第16条(賠償予定の禁止)により、「目標未達の場合は1本あたり〇円を弁償する」といった契約や取り決めを結ぶこと自体が無効かつ違法と判断されます。さらに、断れない威迫的な言動を用いて無理やり購入させた場合は、刑法上の強要罪(第223条)に問われる可能性すら存在します。