一般の多くの人々が混乱する最大の原因は、団体の組織構造にある。国連の機関である国連児童基金(UNICEF)と、国内で集金窓口を担う公益財団法人日本ユニセフ協会は、法的にも組織的にも全く別の法人である。後者は日本国内の法人格を持つ団体であり、内閣府の所管・監督のもとで運営されている民間の公益財団法人だ。
この二重構造が、ネット上での誤解を増幅させる種となってきた。特にタレントのアグネス・チャン氏が長年にわたり日本ユニセフ協会の大使として活動してきた経緯において、彼女の個人的な資産や邸宅に対するバッシングが、そのまま「日本ユニセフが寄付金を中抜きして豪華な活動をしている」という言説へとすり替えられた側面は否定できない。国連の外交官ポストと、国内NGOのボランティア大使という性質の違いを理解しないまま、批判が拡散していった歴史がある。