Mattの本名は桑田将司(くわた まさし)。父は読売ジャイアンツのエースとして球史に名を刻んだ元プロ野球選手・指導者の桑田真澄氏、兄は元独立リーグ野球選手の桑田真樹氏という、日本屈指のアスリート一家の次男として誕生しました。
幼少期から父の背中を追うのは自然な流れでした。小学校から本格的に野球を始め、中学生時代には世田谷ボーイズの投手として都大会で好成績を残すなど、実力派の野球少年として汗を流していました。当時の報道写真や家族アルバムに残る姿は、坊主頭に近い短髪に真っ黒に日焼けした精悍な顔立ちであり、現在の華憐なビジュアルの面影はほとんど見当たりません。
ネット検索では頻繁に「Matt高校野球時代」というキーワードが浮上しますが、実際には高校で野球を継続していません。この点が世間における最大の誤解の一つです。中学野球を引退するタイミングで肘を痛めたこと、そして何より父の偉大すぎる看板と無意識に比較され続けるプレッシャーから、将司少年は自らの意志で白球を置く決断を下しました。
進学先に選んだのは、多くの芸能人や表現者を輩出してきた堀越高等学校でした。体育会系の世界から一転、彼が飛び込んだのは吹奏楽部。アルトサックスや打楽器を担当し、最終的には団長(部長)としてチームを統率する立場に就任します。堀越高校時代の卒業アルバムや当時のスナップ写真を確認すると、日焼けが綺麗に抜けた肌に、整った鼻筋と涼やかな目元が際立つ「端正な塩顔美男子」へと成長していたことが分かります。泥臭いグラウンドからステージという自己表現の舞台へ移ったこの高校3年間こそが、美を追求する感性の土台となりました。