アルル時代の花瓶のひまわり全7作は、構図や背景の色彩、花の本数によって明確に分類できます。代表作の特徴を一覧で整理すると、ゴッホの色彩探求の軌跡が浮き彫りになります。
■ アルル時代「ひまわり」全7作の一覧と特徴
1. 3本のひまわり(ターコイズブルー背景):初期習作。個人蔵。
2. 5本のひまわり(ロイヤルブルー背景):かつて日本の芦屋に存在したが1945年に焼失。
3. 12本のひまわり(青緑背景):ノイエ・ピナコテーク(ドイツ・ミュンヘン)所蔵。
4. 15本のひまわり(黄色背景の原型):ナショナル・ギャラリー(イギリス・ロンドン)所蔵。
5. 15本のひまわり(複製画・東京本):SOMPO美術館(日本・東京)所蔵。
6. 15本のひまわり(複製画・アムステルダム本):ファン・ゴッホ美術館(オランダ)所蔵。
7. 12本のひまわり(複製画・フィラデルフィア本):フィラデルフィア美術館(アメリカ)所蔵。
見分け方の最大の鍵は「背景色」と「花の本数」です。初期の作品は、補色効果を狙って青や水色の背景に黄色い花を対比させていましたが、第4作(ロンドン本)以降は、背景から花瓶、テーブルに至るまで画面全体を異なる階調の「黄色」だけで満たす革新的な試みへと進化しました。満開の花だけでなく、種を結び枯れゆく花までを同一の花瓶に混在させることで、生命の誕生から終焉までの輪廻を1枚のカンヴァスに凝縮しています。