かつては「求められる役割」と「自分が本当にやりたいこと」のギャップに悩み、オーディションに落ち続けては涙を呑んだ夜もあったという。アイドル時代の華やかなスポットライトの影で味わった挫折、バラエティでの過酷なロケで培った胆力。そのすべてが現在の血肉となっている。
野呂佳代のブレイクの真相は、単なる運や巡り合わせではない。自分の容姿や境遇を卑下することなく、置かれた場所で誰よりも真摯に役割を全うし続けたこと。そして何より、30代を過ぎて訪れたチャンスの波を逃さず、確固たる演技力で見事に証明してみせたことにある。彼女が歩んできた泥臭い軌跡そのものが、現代の視聴者の胸を打つ強力なストーリーとなっているのだ。