「直撃すれば、過去十年のどの台風とも違うインパクトになる」——千葉県防災危機管理監の表情は固い。気象衛星が捉えた雲の渦は美しくも恐ろしく整っており、眼の周囲を取り巻く積乱雲の発達ぶりは尋常ではない。気象庁の最新予測によれば、台風は時速約25キロメートルで北北東へ進路を取り、本日の夜半から明朝にかけて房総半島南部に最接近、または上陸する見込みだ。
太平洋側の海水温が例年より2度以上高い状態が続いていたことが、台風の勢力を衰えさせずに維持する巨大なエネルギー源となった。最大瞬間風速は60メートルを超えると予想されており、これは看板が飛散するレベルにとどまらず、古い木造建築の倒壊や電柱のなぎ倒しを招く暴風域だ。雨量も伊豆諸島から千葉県全域にかけて短時間で数百ミリに達する恐れがあり、土砂災害警戒情報の対象エリアは刻一刻と広がっている。