アナウンサーとして頂点を極めた夏目三久が、結婚を機にすべてのレギュラー番組を降板し、表舞台から完全に身を引いた決断は、当時のテレビ界に大きな衝撃を与えた。多くの人気タレントが結婚後もフリーランスやタレントとして活動を継続する中、彼女が選んだのは「完全引退」という極めて潔い道だった。
この決断の背景には、多忙な芸能活動と家庭生活のバランスに対する夫婦間での深い話し合いがあったとされる。とりわけ、将来誕生するであろう新しい生命に対して、過度なメディアの露出や周囲からの好奇の視線を晒したくないという配慮が根底にあったことは容易に想像できる。報道の最前線に身を置いてきた彼女だからこそ、メディアが持つ影響力とその恐ろしさを誰よりも熟知していたのだろう。