一方の渡部篤郎もまた、年輪を重ねるごとに男の渋みと色気を倍増させてきた。2016年に再婚した後は、私生活で穏やかな家庭環境を築きつつ、役者としては作品の「背骨」を支える名バイプレイヤーとして目覚ましい活躍を見せている。
かつての鋭利な狂気を感じさせる演技から、重厚な組織のトップ、あるいは味わい深い父親役まで、彼が画面に登場するだけでストーリーにリアリティと奥行きが生まれる。若き日の尖った魅力を残しながらも、肩の力を抜いた自然体の佇まいは、まさに日本のエンタメ界になくてはならない重鎮としての貫禄を漂わせている。