曲のセンターに立ったのは、弱冠16歳だった都はるみだ。小柄な身体を激しく揺らし、こぶしを回して「ア〜アンコ〜」と唸る姿は、当時のテレビ画面を通して国民に強烈なカルチャーショックを与えた。品行方正な歌唱が良しとされていた時代に、彼女のボーカルはあまりに野性的で、あまりに奔放だった。
賛否両論の嵐を巻き起こしながらも、レコードの売上は瞬く間にミリオンセラーを突破。同年末の「第6回日本レコード大賞 新人賞」を堂々と受賞し、彼女の地位は決定的なものとなった。泥臭さを恥じず、生の感情をすべて吐き出すようなボーカリズムは、高度経済成長期の陰で汗を流して働く人々の魂をダイレクトに救済していったのだ。