田子ノ浦部屋の歴史を語る上で欠かせないのが、第72代横綱・稀勢の里(現・二所ノ関親方)の存在です。先代鳴戸親方の急逝後、隆の鶴が率いる田子ノ浦部屋から横綱へと昇進し、日本中を熱狂の渦に巻き込みました。
現役引退後、稀勢の里は年寄「荒磯」を襲名して部屋付き親方として後進の指導にあたっていましたが、2021年に独立して自らの部屋(現・二所ノ関部屋)を創立しました。この独立の経緯について一部では様々な憶測が飛び交ったものの、実際には正統な暖簾分けと一門の発展を見据えた円満な独立です。
田子ノ浦部屋自体は二所ノ関一門に属しており、独立後も合同稽古や巡業などで良好な関係を保っています。かつて同じ釜の飯を食った弟子や仲間たちが、それぞれの土俵で大相撲の発展を支える構図が確立されています。