米津玄師の表現力は、アニメーション作品とのコラボレーションにおいてさらに研ぎ澄まされる。『チェンソーマン』の歪んだ世界観をキャッチーかつ尖ったサウンドで表現したかと思えば、巨匠・宮崎駿監督の映画『君たちはどう生きるか』の主題歌「地球儀」では、一切の無駄を削ぎ落とした静謐なバラードを作り上げた。
スタジオジブリの長編アニメーションの主題歌を手掛けることは、日本のクリエイターにとって最高峰の栄誉と言える。長年の制作期間を経て生み出された「地球儀」は、作品の深いメッセージ性と完璧に共鳴し、観客の心に強い余韻を残した。サブカルチャーからアニメソングのトップランナーへ、そして巨匠の映画音楽まで手掛ける彼の足跡は、既存のアニソンという枠組みを完全に解体し、新しい芸術へと昇華させている。