1990年代末から2000年代にかけて、日本のテレビ文化はひとつのピークを迎えていた。その渦中で登場した『行列のできる法律相談所』は、難解な法律問題を身近なエンターテインメントへと昇華させた画期的な番組だ。論客として鋭いツッコミを入れ、他の出演者と火花を散らした彼の姿を覚えている人は多いだろう。
しかし、スポットライトの裏側で彼が守り続けていたのは、弁護士としての徹底した現場主義だ。テレビタレントとしての顔が前面に出がちだった時期にあっても、本業である一般民事や弁護活動の妥協は一切なかった。弁護士法の精神に則り、依頼人の権利を守るために泥臭い調査を厭わない姿勢。その地道な積み重ねこそが、現在の発言力に裏打ちされた説得力の源泉となっている。