デイサービスにおける壁画制作は、単なるフロアの飾り付けにとどまらず、心身機能を維持・向上させる多面的なリハビリ効果を秘めています。
紙を細かくちぎる、手のひらで丸める、糊やテープで狙った位置に貼るといった一連の動作は、脳の運動野を刺激し、手指の巧緻性(こうちせい)やピンチ力の維持に直結します。手先の細かなコントロールが困難な方でも、パーツの台紙を押さえる、色を選ぶといった工程で主体的な参加が可能です。
さらに見逃せないのが「回想法」としての心理的アプローチです。お月見団子を作った幼少期の思い出や、秋祭りの情景、畑でぶどうを収穫した記憶などをスタッフや他の利用者と語り合いながら手を動かすことで、脳の活性化と精神的な安定が促されます。あわせて日付や曜日を意識する「9月のカレンダー作り」を壁画と連動させれば、見当識の維持にも大きく寄与します。