1997年のTBS入社時、彼はまさに「期待の新星」だった。くっきりとした目元と端正な立ち姿。画面に映るだけで爽やかな風が吹くようなルックスは、当時の若い女性視聴者を一気に虜にした。初期の報道番組やバラエティの現場でも、新人らしい謙虚さと透明感が高く評価されていた。
だが、本人は自身の「男前」というパブリックイメージに強い違和感を抱いていたという。単なるお飾りアナウンサーで終わりたくない。現場でディレクターや技術スタッフの動きを凝視し、カメラの切り替えタイミングや音声の拾い方までノートにメモを書き留める日々。アイドル的な人気とは裏腹に、楽屋での彼は誰よりも孤立を恐れ、誰よりも貪欲に番組制作の構造を学んでいた。