導入を検討する際、多くの施主が直面するのが「圧迫感が出ないか」「色選びで失敗しないか」という不安だ。成功の鍵を握る第一の要素は、仕上げ材の選定にある。木目調クロスを採用する場合は、床材の木目方向や色味と引き算でバランスをとるか、あえてシックな石目調やグレージュ系の壁紙を配してコントラストを効かせるのがスタイリッシュに仕上げるコツだ。
そして演出の要となるのが間接照明の綿密な計画である。下がった天井の端部にライン状のコーブ照明やコーニス照明を仕込み、光を壁面や天井面へと滑らかにバウンドさせる。これにより、空間に奥ゆきと浮遊感が生まれ、圧迫感は一気に解消される。昼間は素材の質感がインテリアを引き締め、夜間は柔らかな光のグラデーションが高級ホテルを思わせる上質な情景を創出する。失敗を防ぐ実務上の目安は、天井の下がり幅を10〜15cm程度に留め、レンジフードやカップボードの面材ラインと綺麗に整列させることだ。