1頭あたり1,500万〜2,000万円という高額な種付料にもかかわらず、受付開始と同時に満口となる理由は、単なる人気投票ではなく冷徹な経済合理性に基づいています。
第一の要因は、毎年7月に開催される「セレクトセール」をはじめとするサラブレッド市場での圧倒的なリターン率です。社台スタリオンステーションの上位種牡馬の産駒は、当歳(0歳)や1歳セリにおいて1億円を超える高額落札が頻発します。生産牧場側からすれば、2,000万円の種付料を投じても、セリ市場で数倍以上の価格で売却できる計算が成り立つため、投資リスクを上回る期待値が存在するのです。
第二に、社台グループ自らが誇る大規模な牝馬(繁殖牝馬)の質の高さが挙げられます。ノーザンファームや社台ファームが所有する世界的な名牝群に優先的に種付けされることで、デビュー後の産駒実績が必然的に底上げされ、種牡馬の価値がさらに跳ね上がるという「成功の好循環」が確立されています。