「ブラジャーは毎日肌に直接触れるものだから、他の衣類と一緒に洗濯機でしっかり洗いたい」という考え方は、ランジェリーの構造設計から見ると極めてリスクが高い。インナーウェア各社の耐久試験データによると、全自動洗濯機の標準コースで通常通り洗濯を繰り返した場合、手洗いで丁寧にケアされた個体と比較してカップの保形力は約40〜50%早く失われ、ワイヤーのねじれ歪みは早期に発生することが判明している。
劣化を急速に早める元凶は、洗濯機内部で発生する「多方向からの強烈な水流応力」と「他衣類との絡み合いによる圧縮荷重」だ。特にブラジャーのカップ内部に多用されるポリウレタンフォームは、強い圧力やねじれを受けると微細な気泡構造が物理的に破壊され、二度と元のふくらみに復元しなくなる。さらに、アンダーを支える金属ワイヤーは、濡れた状態での遠心力や打撃によってミリ単位の歪みを生じ、これが着用時の「胸骨への圧迫痛」や「バージスラインからの浮き」を引き起こす直接的な原因となる。
また、一般的な弱アルカリ性洗濯洗剤に含まれる蛍光増白剤や酵素は、シルクや極細ナイロン、ストレッチレースの弾性繊維(ポリウレタン糸)を徐々に硬化・脆化させる。つまり、日々の洗濯機投入は、知らず知らずのうちに製品寿命を自ら削り取っている行為にほかならない。