オンライン英会話プラットフォームやグローバル企業で働く日本人学習者の取材を行うと、「いいね」にまつわるコミュニケーションのすれ違いが数多く浮き彫りになります。英語教育の初期段階で「Like=好き、いいね」と短絡的にインプットされてしまうことが、現場での混乱の一因となっています。
大手IT企業で海外チームと協業する30代エンジニアの手記には、次のような生々しい回顧が記されています。『チャットツールで相手が仕様の変更案を出してくれた際、賛同のつもりで単に「Like!」と返信したところ、相手から「Do you like the idea, or are you approving it?(単に好みなの?それとも承認するの?)」と困惑気味に聞き返されてしまった。日本語の「いいね」のつもりだったが、ビジネスの場では承認(Looks good to me / Approved)なのか、感情的な好みなのかを区別しなければならなかったと痛感した』と語られています。
また、SNSの知恵袋や語学コミュニティでも「海外の友人に誘われたとき、嬉しさを伝えたくて単に「Very good!」と言ったら、先生が生徒を上から目線で評価しているようなトーンに聞こえて微妙な空気になった」という投稿が見受けられます。「Good」や「Nice」は客観的評価の響きを帯びやすいため、対等な立場で「それいいね!」と同意したいときには、やはり「Sounds great」や「I’d love to」を使うのが礼儀と心理的距離感を守る鉄則です。