「太陽の周りに虹が出ると雨が降る」という言い伝えは、単なる迷信ではない。前述の通り、ハロを発生させる巻層雲は、温暖前線や低気圧が接近する際に最初に現れる雲として知られている。つまり、ハロの出現は「天気が崩れる前触れ」であるケースが多く、昔の人々は経験則としてこれを知っていた。
日本の漁師町や農村部には「日暈が出ると雨」「月暈が出ると風」といった天気俚諺(てんきりげん)が数多く残されている。江戸時代の観天望気(かんてんぼうき)の知恵として体系化され、現代の気象学でもその合理性が説明できる好例だ。ただし注意すべきは、ハロが出たからといって必ず雨が降るわけではないという点。巻層雲が通過するだけで、前線が本州から逸れる場合もある。