かぼちゃスイーツ作りにおける最大のハードルは、きめ細かなペーストを作るための「裏ごし」です。網目に繊維が詰まり、力と時間を要するこの工程ですが、製菓の現場では電子レンジ加熱後の熱いうちに攪拌する乳化アプローチを採用することで、裏ごしなしでもシルクのような滑らかさを実現しています。
かぼちゃに含まれるデンプンは、加熱によって糊化(α化)し、細胞壁が柔らかくなります。皮を切り落とした果肉をラップで包み、600Wで約5〜6分(竹串がスッと通る硬さ)加熱した直後に、卵や生クリーム、砂糖などの液体材料と一緒にミキサーやフードプロセッサーにかけるのが最大のポイントです。高速回転の刃が熱で緩んだ繊維を極限まで微細化するため、濾し器を通す手間を一切かけずにかぼちゃプリンの簡単レシピや濃厚なかぼちゃチーズケーキのベースが数分で仕上がります。
また、プロの味を再現するかぼちゃタルトを作る際は、ピューレ状にしたかぼちゃの水分をフライパンや鍋で軽く飛ばす「から煎り(火入れ)」を取り入れると、風味が劇的に凝縮されます。乳脂肪分35〜45%の純生クリームとクリームチーズを絶妙な比率で合わせることで、コク深く重厚なテクスチャーが完成します。