愛娘の命を奪われた木村響子氏は、深い悲しみの中に閉じこもることを拒み、再発防止と責任追及のために司法の場で前例のない戦いを開始しました。その訴訟対象は、匿名に隠れて中傷を繰り返した一般ユーザーから、巨大メディアであるフジテレビおよび制作会社にまで及びます。
まず動いたのは、極めて悪質な投稿者たちの特定でした。弁護士を通じてネット中傷 開示請求を次々と申し立て、加害者を特定。東京簡易裁判所や東京地方裁判所で提起された損害賠償請求訴訟において、数多くの勝訴判決を勝ち取っています。2026年5月には、花さんの死後にも侮辱的なツイートを続けた男性に対し約129万円の支払いを命じる判決が下るなど、ネット中傷に対する司法の風向きを劇的に変える契機となりました。
さらに響子氏は、問題の根源となった放送局側の責任を問うべく奔走。2026年12月、フジテレビ、制作会社のイースト・エンタテインメント、および番組プロデューサーらに対し、計約1億4200万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に提訴しました。
フジテレビ側は裁判手続きにおいて「過剰な強制や指示はなく、花さんの自発的な行動を中心に撮影していた」「ネット上の誹謗中傷という予見し得ない外部要因によるもの」と主張し、包括的な争う姿勢を示しました。しかし、撮影時に花さんが精神的パニックに陥り過呼吸を起こしていた事実や、リストカット後に医療ケアを受けさせることなく撮影に立ち会わせていた経緯が法廷で次々に追及されています。