顔を一瞬でアコーディオンのように押し縮める驚異の特技で一世を風靡したくしゃおじさんの正体は、青森県十和田市(旧三本木市)出身の成田幸雄(なりた ゆきお)氏(1920年〜1993年)です。芸能プロダクションに所属するプロの芸人ではなく、もともとは一般の民間人でした。
成田氏が全国的な知名度を獲得するきっかけとなったのは、1970年代前半の素人参加型バラエティ番組です。『コント55号のなんでそうなるの?』(日本テレビ系)への出演を皮切りに、その視覚的インパクトが瞬く間にプロデューサーたちの目に留まり、『金曜10時!うわさのチャンネル!!』や『8時だョ!全員集合』(TBS系)など、昭和を代表する高視聴率番組へ次々とゲスト出演を果たしました。
その特異な顔芸は日本国内にとどまらず、ギネスブック(日本版)等でも「顔を最も小さく縮めることができる人物」として紹介され、当時のバラエティ番組における最高峰のマスコット的存在として君臨しました。愛嬌のある素朴な人柄と、披露される芸の常軌を逸したインパクトのギャップが、当時の視聴者を惹きつけた最大の要因です。