英語表現としての「have courage and be kind」の和訳と意味を掘り下げると、言葉の組み合わせがいかに計算され尽くしているかが見えてきます。日本語吹き替え版や字幕では一般的に「勇気と優しさを持って」「勇気と優しさを忘れないで」と訳されますが、文法的には2つの異なる動詞構文が接続詞「and」で結ばれています。
「Have courage」は「勇気を持つ、恐れずに立ち向かう」という能動的な意志を指し、「Be kind」は「親切であれ、優しくありなさい」という他者への態度や在り方を示します。英語圏の解説でも、この2つが対等に並んでいる点に特別な意味が見出されています。
優しさだけでは、理不尽な悪意に押しつぶされて単なる都合の良い存在になってしまう恐れがあります。一方で、勇気だけが先走れば、他者を傷つける独善的な強さになりかねません。「勇気と優しさを持って」という英語の意味が伝える真髄は、優しさを貫き通すためにこそ強固な勇気が必要であり、勇気を行使する際にも常に優しさを忘れてはならないという、極めて成熟した人間性のバランスにあります。