結論から述べると、ネット上で語り継がれる「カップル狩り」の噂は、全くのデマではありません。1990年代後半から2000年代初頭にかけて、葛西臨海公園周辺および隣接する海岸エリアにおいて、夜間に滞在するカップルや若者を標的にした金品強奪・恐喝事件が複数発生し、警察による摘発が行われていました。
当時の報道記録や葛西警察署の発表資料によると、犯行の主たる主体は近隣地域や千葉県方面からバイク等で集結した未成年を中心とする不良グループでした。手口は極めて卑劣で、照明の届かないベンチや海岸沿いで過ごすカップルを取り囲み、「因縁をつける」「大声で威嚇して身動きを封じる」といった手法で金品や携帯電話を脅し取るというものでした。人目が少ない深夜帯、かつ助けを呼びにくい死角が狙われたため、被害者が泣き寝入りするケースも少なくなかったとされています。
これらの事件がワイドショーや当時のインターネット掲示板(2ちゃんねる等)でセンセーショナルに拡散された結果、「葛西臨海公園=夜に行くと危険なカップル狩りのメッカ」という強烈なパブリックイメージが形成され、現在に至るまで語り継がれる要因となりました。