それから四半世紀近くが経過した現在、ネット配信やCS放送での再放送を通じて、石坂版『水戸黄門』に対する評価は劇的な変化を見せている。当時「不評」の烙印を押されたこの作品は、今見返すと極めてクオリティの高い「本格派の時代劇」として立ち上がってくるからだ。
石坂浩二の抑えた演技、脚本が描く地方政治のリアリティ、そして勧善懲悪に逃げない人間ドラマ。これらは、現在のNHK大河ドラマなどにも通じる質の高さを備えている。SNS上では「時代が追いついていなかった」「今見ると一番面白い黄門様」といった声が多数上がっており、単なる失敗作ではなく「早すぎた傑作」としての地位を確立しつつある。