結論から整理すると、米子空港と米子鬼太郎空港の違いにおいて、地理的・施設的な差異は一切ありません。両者はまったく同じ飛行場を指しています。旅行予約サイトや航空会社のチケット券面で「米子」と表記される一方、ターミナルビルの看板や観光案内では大々的に「米子鬼太郎空港」と掲出されるため、初めて訪れる利用者が「別の場所に降り立つのではないか」と錯覚する事例が後を絶ちません。
この表記揺れの根底には、日本の空港法および航空行政上の公式名称と、地域振興を目的とした「愛称」の二重構造があります。国土交通省や防衛省の管轄における正式名称は美保飛行場(みほひこうじょう)です。ここは防衛省が管理する軍民共用空港であり、航空自衛隊美保基地の敷地内に民間航空のターミナル施設が併設されています。
さらに地理的な事実として見逃せないのが、空港の所在地です。「米子」という名称を冠していながら、実際のターミナル所在地は鳥取県米子市ではなく、隣接する鳥取県境港市に位置しています。西日本屈指の商都である米子市の経済圏に属することから歴史的に「米子空港」と呼ばれ続け、2010年に観光戦略上の愛称として「米子鬼太郎空港」が正式採用されたという経緯を辿っています。