施術から2週間も経たないうちにエクステがあちこちに向いてしまったり、ポロポロと脱落したりするトラブルの多くは、カールの選定に原因があります。サロン現場の調査データでも、Dカールの持ちはJカールと比較して平均で約10日から14日ほど短くなる傾向が実証されています。
これには明確な物理的根拠が存在します。持ちが良いカールが長持ちする理由は、自まつ毛とエクステを接着するグルー(医療用接着剤)の「有効接触面積」の広さにあります。直線に近いJカールは、自まつ毛の根元から中間部にかけて約3mm〜4mmの接着幅を確保できます。一方、強い半円を描くDカールは、直毛寄りの日本人の自まつ毛に対して接地面が点(わずか1mm〜1.5mm程度)になりやすく、てこの原理によって毛先にかかるわずかな摩擦刺激でも接着面が剥離しやすくなるのです。
洗顔時の水圧や就寝時の寝返りによる枕との摩擦など、日常生活で生じる外力に対しても、立ち上がりが急なカールほど引っかかりやすい構造をしています。「とにかくパッチリさせたいから」という理由だけで無理に強い巻きを選ぶと、頻繁なリペアが必要となり、結果として自まつ毛の毛周期を乱す要因にもなり得ます。