親指の突き指において最も警戒すべきは、骨折(特に親指付け根のベネット骨折や剥離骨折)および側副靭帯断裂の見落としです。親指付け根の痛みと腫れが受傷直後から急速に広がり、拍動性のズキズキとした痛みが続く場合は、単純な捻挫の範疇を超えている可能性が極めて濃厚です。
以下の比較表は、臨床データおよび日本整形外科学会の知見を基にまとめた、突き指の重症度別鑑別基準です。
突き指と骨折の見分け方において最も明瞭な指標は、「指の軸方向に軽く圧迫をかけた際に骨に響くような激痛(軸圧痛)があるか」「親指の第一関節・第二関節のラインが変形していないか」の2点です。これらが確認された場合、あるいは受傷から24時間が経過しても腫れが引かない場合は、整形外科受診の判断基準を明確に超えています。速やかにレントゲン撮影および超音波検査を受ける必要があります。