近年、だるまを購入する層は中高年層や自営業者にとどまらず、20代〜30代の若年層やスタートアップ起業家、海外の日本文化愛好家へと裾野を広げています。伝統工芸の工房関係者への取材や各種アンケート調査によれば、インテリアに調和するミニマルなデザインやパステル調のだるまの需要が伸長しています。
群馬県高崎市のだるま職人は、近年のトレンドについて次のように指摘しています。
「だるまは単なる飾り物ではなく、自分自身との約束を可視化するための道具です。片目を入れて毎日眺めることで、初心を忘れずに日々の行動を正すことができる。だからこそ、自分の部屋やオフィスに違和感なく溶け込む色やサイズを選ぶ人が増えています」
心理学の観点からも、だるまの存在は「視覚的プライミング効果」および「コミットメントと一貫性の原理」として合理的に説明がつきます。未完成の片目だるまを日常的に視界に入れることで、脳の網様体賦活系(RAS)が刺激され、目標達成に必要な情報や行動を無意識に選び取る確率が向上するのです。