巨額の契約金に見合うバリューを発揮できているのかという議論は、米メディアや地元ファンの間で常に交わされるテーマです。現地シカゴのファンフォーラムや地元紙『シカゴ・トリビューン』の論調を丹念に追うと、鈴木選手に対する評価の変遷が明確に見えてきます。
1年目は度重なる故障離脱やメジャーの鋭く変化する速球へのアジャストに苦しみ、「契約規模に対して長打力が物足りない」という批判的な声も一部で散見されました。しかし、2年目以降のデータ推移はそうした懐疑論を完全に一掃しました。
MLB公式のトラッキングシステム「スタットキャスト」が示す数値は圧巻です。打球初速(Exit Velocity)や強打率(Hard-Hit%)はMLB上位10%前後のエリート水準を叩き出しており、何より「日本人右打者として史上初となる2年連続20本塁打達成」、そして打率.280台、OPS.830台をコンスタントに刻む安定感は、得点力不足に悩むチームの中で代えの利かない柱となりました。
地元SNSや球場周辺のリグレー・フィールドに集うファンの間では、「誠也の打席は選球眼が極めて優れており、大崩れしない」「守備や走塁における全力疾走とベンチで見せる明るい人柄は、クラブハウスに不可欠なエナジーだ」という称賛の声が圧倒的多数を占めています。年俸1,800万〜2,000万ドルという高額レンジでありながら、近年のMLB野手市場の高騰を鑑みれば「むしろお買い得な契約(Team-Friendly Deal)だった」というのが現地識者の一致した評価です。