『鬼滅の刃』の歴史において、キャラクターの公式な人気序列を明確に示した指標が、週刊少年ジャンプ誌上で実施された2回の公式キャラクター人気投票です。特に物語中盤から終盤にかけて行われた第2回投票は、総投票数が第1回の26,101票から130,316票へと約5倍に急増し、ファンの爆発的な熱量を可視化する伝説的なイベントとなりました。
多くの読者を驚かせたのが、主人公である竈門炭治郎(9,045票/第4位)を抑え、我妻善逸が17,451票を獲得して堂々の第1位に輝いた事実です。第1回投票では炭治郎が6,742票で首位に立ち、善逸は4,299票の2位でした。この逆転劇の要因は、物語が進むにつれて善逸が見せた劇的な精神的成長と、読者が自己投影しやすい「生々しい人間味」にあります。
善逸は、恐怖に泣き叫び、死から逃げ惑うという、過酷な世界における「最も普通の人間」の反応を一身に背負っています。しかし、恐怖が極限に達した瞬間に見せる「雷の呼吸・壱ノ型 霹靂一閃」の圧倒的な切れ味、そして兄弟子・獪岳との決着で見せた「己の弱さを受け入れた上での覚醒」が、読者の心に強烈なカタルシスをもたらしました。絶対的な善性と自己犠牲を体現する炭治郎への「尊敬」に対し、善逸には「共感と愛着」が集まった結果の第1位といえます。
続く第2位には冨岡義勇(13,281票)、第3位には時透無一郎(11,948票)がランクインし、鬼殺隊最高位の剣士である「柱」たちの圧倒的なカリスマ性が上位を席巻する形となりました。