ネット上の情報では「Web上の地図は自由に印刷して配ってよい」という誤解が散見されますが、これは法的に重大なリスクを孕んでいます。地図は著作権法第10条第1項第6号において「図形の著作物」として明確に保護されており、無秩序な印刷や配布は権利侵害に該当する可能性があります。
地図 印刷 著作権 ガイドラインの観点から、用途ごとの適法性を整理しておく必要があります。
- 私的使用のための複製(適法): 自分自身が旅行中に持ち歩くため、あるいは同居する家族内で共有するために1〜2部印刷することは、著作権法第30条(私的使用のための複製)の範囲内として認められています。
- 不特定多数への配布・チラシへの印刷(原則として規約違反・違法): Googleマップの規約(Google Permissions)では、画面の単純なスクリーンショットをチラシ、パンフレット、案内状に印刷して配布することを原則として禁止しています(APIを利用した特定条件の印刷機能や、所定の帰属表示要件を満たす場合を除く)。
- 住宅地図の無断コピー(違法判例あり): ゼンリン等の住宅地図を一冊購入したからといって、広範囲にわたってコピー機で複製し社内で共有したり顧客に配布したりする行為は、過去の判例でも著作権侵害と認定されています。
ビジネス用途や公の案内状で高精度な建物の形状・番地情報を紙面として利用したい場合は、ゼンリン住宅地図 印刷方法として公式に提供されている「ゼンリン住宅地図プリント」(全国の主要コンビニ設置マルチコピー機から1枚単位で購入可能なサービス)を利用するか、公的データとして利用規約が明確に定められている国土地理院地図を所定の出所明示を行って利用するのが、コンプライアンス上の鉄則です。