「自分には丸メガネは絶対に似合わない骨格だ」と思い込んでいる人の多くは、ネット上の単純化された情報に惑わされています。代表的な誤解が「丸顔の人は丸メガネを掛けてはならない」という極論です。前述の通り、リムの厚み、ブリッジの高さ、テンプルの取り付け位置によって視線の誘導先は劇的に変わるため、輪郭だけで似合う・似合わないを二者択一にするのは専門的には誤りです。
もう一つの盲点は、視覚の「慣れ(順応現象)」を計算に入れていない点です。長年スクエア型やアンダーリムなどシャープなメガネを掛けてきた人が丸メガネに移行した場合、脳の自己像認知が変化に追いつかず、最初の数日間は強烈な違和感を覚えます。周囲の人間も同様です。しかし、顔認知心理学の知見では、人間の脳は他者の顔の新しい特徴に対して約2週間程度で慣れ親しみ、それが「その人のデフォルトの個性」として定着することが分かっています。店頭で掛けた瞬間の数秒の違和感だけで「似合わない」と断定してしまうことこそが、最大の落とし穴なのです。
【プロの結論】向いている人・慎重になるべき人の判断基準
どのような選択においても、自身のライフスタイルや求めるイメージに応じた見極めが求められます。プロの客観的視点から、丸メガネを積極的に選ぶべき人と、慎重なアプローチを取るべき人の基準を整理しました。
【丸メガネを自信を持って選ぶべき人】
- 直線的な輪郭(四角顔、逆三角形、ベース型)で、顔の印象を柔らかく親しみやすく見せたい人
- 髪型でおでこを出している、あるいはシースルーバングなど抜け感のあるスタイリングを好む人
- 普段の服装がシンプル(無地Tシャツ、ニット、モノトーン、セットアップ)で、顔まわりに適度なアクセントを加えたい人
- 眉の形を適度に整える習慣があり、フレームとの調和を楽しめる人
【選ぶ際にフィッティングとデザインを慎重に見極めるべき人】
- 前髪が非常に重く、眉毛とおでこが完全に隠れている人(ヘアスタイルを変えない限り情報過多になりやすい)
- PD(黒目と黒目の距離)が極端に狭く、大きめのラウンドフレームを選んでしまう人(寄り目に見えやすい)
- ビジネスシーンで厳格さや冷徹なまでの権威性を最優先でアピールしなければならない職種の人(親しみやすさが裏目に出る場合がある)