インターネット黎明期から現代に至るまで、『ドラえもん』の最終回や別れの真相を巡っては数々のデマや都市伝説が流布してきました。その代表格が「のび太植物人間説」や「ドラえもん電池切れ説」です。これらと公式設定の混同は、作品の持つ本来のメッセージを歪めかねないため、明確に事実を整理しておく必要があります。
まず「のび太植物人間説(すべては事故で寝たきりになったのび太が見ていた夢だったという結末)」は、1980年代後半から口コミで広まった完全な悪質デマです。藤子プロおよび小学館公式も明確に否定しており、作者の意図とは一切関係がありません。
また、2000年代初頭に同人誌として広く出回った「ドラえもん電池切れ説(バッテリーが切れたドラえもんを救うため、のび太が猛勉強して科学者になり自らの手で復活させる物語)」は、非常に完成度が高かったため公式の最終回と誤認する読者が続出しました。しかし、これもファンによる二次創作であり、小学館との間で著作権に関する協議が行われた経緯があります。
藤子・F・不二雄氏が公式に描いた真のフィナーレは、あくまで『さようなら、ドラえもん』と『帰ってきたドラえもん』の流れであり、「秘密道具に頼らず、泥臭く自分の足で立つ」というテーマこそが唯一無二の正史です。