図形問題を確実に解きほぐす第一歩は、曖昧になりがちな「定義」と「性質(定理)」の境界線を明確に引くことです。文部科学省の学習指導要領解説や大手進学塾の指導カリキュラムにおいても、ここを混同することが幾何学嫌いを生む最大の温床と指摘されています。 まず、数学における厳密な平行四辺形の性質と定義を整理しましょう。定義は「2組の対辺がそれぞれ平行な四角形」という1点のみです。そして、この定義から導き出される固有の性質として、以下の3点が証明されます。 1. 2組の対辺はそれぞれ等しい 2. 2組の対角はそれぞれ等しい 3. 対角線はそれぞれの中点で交わる 図形の周囲を囲む枠線の長さである平行四辺形の周の長さの公式は、隣り合う2辺の長さを $a, b$ と置いた場合、$L = 2(a + b)$ で表されます。対辺が等しいという基本的性質があるため、2辺の和を2倍するだけで算出可能です。 一方、作図や合同の証明問題で頻出となるのが平行四辺形になるための条件です。中学校数学で習得する以下の5条件は、証明問題の根幹を支える必須知識です。 * 2組の対辺がそれぞれ平行である(定義そのもの) * 2組の対辺がそれぞれ等しい * 2組の対角がそれぞれ等しい * 対角線がそれぞれの中点で交わる * 1組の対辺が平行で、かつその長さが等しい 特に5つ目の「1組の対辺が平行で等しい」という条件は、入試の証明記述において最も利用頻度が高く、かつ見落としやすい急所です。この5条件を瞬時に頭から引き出せる状態を作ることが、難問攻略の土台となります。
平行四辺形の公式完全整理|底辺×高さの罠から対角線・裏技までプロが解説
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