等身の低いミニキャラ(SDキャラクター)でお姫様抱っこを描く場合、人体のリアリズムをそのまま持ち込むと、巨大な頭部と短い腕が干渉して手が届かなくなるという物理的な壁に直面します。デフォルメお姫様抱っこを可愛く成立させるには、リアルな骨格法則を潔く省略し、記号的な誇張表現にシフトする勇気が必要です。
まず意識したいのは、腕を無理に膝裏まで回そうとしないことです。2頭身〜3頭身のミニキャラでは、腕の長さが胴体に対して極端に短いため、相手の胴体を「下からポンと支えるだけ」のポーズに簡略化します。抱く側の両腕は、短く太いU字型にして相手のお尻や背中あたりに添えるだけで、十分にお姫様抱っこのニュアンスが伝わります。
もう一つのポイントは、抱かれる側の足をピンと曲げすぎず、浮き輪に乗っているかのように「ちょこんと揃えて浮かす」表現です。足の細かな関節の曲がりは無視し、丸みのある筒状パーツとして前方に投げ出すように配置します。さらに、頭部同士を少しコツンと触れ合わせる、あるいは視線をオーバーに交差させることで、パースの狂いや腕の短さを感じさせず、ミニキャラ特有の愛らしさを最大限に引き出すことができます。