『教場II』のラストシーンで衝撃を与えた「雨の屋上での惨劇」の全容は、第6話および最終回(第11話)にかけて克明に描かれました。風間公親が指導していた新人刑事・遠野章宏(北村匠海)とともに張り込みを行っていた現場で、突如現れた凶漢・十崎波瑠(森山未來)による急襲を受けた事件です。
土砂降りの雨の中、遠野は十崎の気配を察知したものの、経験の浅さと過信から背後を取られ、首元を千枚通しで深く刺突されました。助けに入った風間もまた、もみ合いの中で右目に千枚通しを突き立てられ、視力を永遠に失う重傷を負うことになります。病院に搬送された遠野は意識不明の重体となり、懸命な治療も虚しく命を落とすという痛恨の結末を迎えました。
劇中で風間を執拗につけ狙う十崎波瑠は、過去に風間が関わった事件で逮捕され、出所後に風間への復讐心を燃やしていた危険人物です。十崎の犯行手口である「千枚通し」は、単なる凶器ではなく風間に対する歪んだ挑戦状でした。最終回において、十崎は一度捜査線上に浮上し身柄を拘束されたものの、決定的な物証である千枚通しからDNAが検出されず、捜査本部は「証拠不十分」による釈放を余儀なくされます。
事件現場の階段下で風間と十崎がすれ違う瞬間、十崎が耳元で囁いた不気味な言葉「まだ終わっていない」。この未解決の結末こそが、風間が現場の捜査一課を去り、二度と遠野のような犠牲者を出さないために「適性のない警察官を容赦なく排除する門番」として警察学校の教官へ転身する決定的な動機となりました。