そもそも「飄々(ひょうひょう)」という言葉は、風が吹き散る様や、あてもなくさまよう様子を表す擬態語に由来する。『三省堂国語辞典』などの代表的な国語辞典を開くと、「性格や行動が世俗から離れていて、つかみどころがない様」と説明されている。出版業界においても、この言葉は人物像を多角的に表現する際の重宝するボキャブラリーとして長年親しまれてきた。
文化庁が実施する国語に関する世論調査などでも示される通り、日本語のニュアンスは時代と共に少しずつ変化を遂げている。かつては「浮世離れした奇人」という印象も含まれていた飄々という表現だが、現代では「他人の評価に惑わされず、独自の立ち位置を保つしなやかな生き方」という肯定的な評価が定着しつつあるのだ。