連載終了から時間が経過してもなお、うさぎドロップ 気持ち悪いと言われる理由としてネット上で激しい批判が再燃する背景には、読者が抱いた根源的な「裏切り感」があります。連載当時の大手レビューサイト、Amazonレビュー、5ちゃんねる、さらには海外のアニメコミュニティ(MyAnimeListやReddit)における言論空間のデータを振り返ると、最終回に対する否定的な論調は全体の約7割を占めるという異例の事態に発展しました。
読者が感じた嫌悪感の核心は、主に以下の3点に集約されます。
- 「育児漫画」から「少女囲い込み(グルーミング)」への文脈変容:第1部で見せた、自らのキャリアや私生活を犠牲にしてまで幼子に注いだ無償の愛が、最終的に「将来の妻を育て上げた行為」へと後付けで上書きされてしまったように映った点。
- 絶対的な庇護関係における搾取の匂い:親子の権力勾配(依存関係)が存在する中で、閉じた世界で育った未成年が保護者に恋愛感情を抱くことは心理学上十分に起こり得るが、大人の側がそれを最終的に受け入れてしまったことへの倫理的忌避感。
- 血縁関係の後付け設定:物語を恋愛エンドに着地させるためだけに「実は血が繋がっていませんでした」という設定を持ち出したことに対する作劇上の強引さへの落胆。
当時のうさぎドロップ 最終回 読者の反応を検証すると、「第1部の素晴らしい父親像に涙していたのに、すべて台無しになった」「娘を持つ親として絶対に受け入れられない」といった悲痛な叫びが多数投稿されました。宇仁田ゆみ氏が描きたかった「血縁を越えた絶対的な信頼関係の究極の形」が、一般的な読者の倫理観や家族観と激しく衝突してしまった結果と言えます。