役者としての長瀬智也さんの評価を不動のものにしたのが、1990年代後半から2000年代初頭にかけての連続ドラマです。その演技の振り幅とビジュアルの変遷は、今振り返っても目を見張るものがあります。
1996年に放送されたフジテレビ系ドラマ『白線流し』で演じた大河内渉役は、長瀬さんの繊細な美しさが極限まで引き出された代表作です。定時制高校に通いながら天文台で働く孤独な青年を好演。無口で影のある表情、哀愁漂う横顔は多くの視聴者の心を掴み、「陰のある美青年役をやらせたら右に出るものはいない」と絶賛されました。
そのパブリックイメージを鮮やかに覆し、時代のカリスマへと登り詰めたのが2000年のTBS系ドラマ『池袋ウエストゲートパーク(IWGP)』です。宮藤官九郎脚本、堤幸彦演出のもと、長瀬さんは主人公の「マコト」こと真島誠を熱演しました。
オーバーサイズのシャツにスニーカー、無造作なヘアスタイル、シルバーアクセサリーといったストリートファッションを完璧に着こなし、当時の若者カルチャーの頂点に君臨。単なるイケメンの枠を超え、男が本気で惚れ込むロックスターのような存在感を確立した瞬間でした。