ニキビと吹き出物の違いは年齢だけ?皮膚科医が明かす真相と治し方

ニキビと吹き出物の違いは年齢だけ?皮膚科医が明かす真相と治し方

ニキビと吹き出物の違いは年齢だけ?皮膚科医が明かす真相と治し方について押さえておきたい ポイントを分かりやすく解説いたします。

大人の肌に吹き出物できる理由は、皮脂の量そのものよりも「皮脂分泌と毛穴詰まり」のアンバランス、そして「肌のターンオーバー周期」の停滞にあります。

健康な皮膚の表皮は約28日周期で角質が剥がれ落ち、新たな細胞へと生まれ変わります。しかし、睡眠不足、精神的ストレス、紫外線ダメージ、加齢、偏った食生活などが重なると、自律神経が乱れて末梢血流が低下し、ターンオーバーの周期が40日〜60日へと長期化します。剥がれ落ちるはずの古い角質が毛穴の出口に滞留し、角層が分厚く硬くなる「異常角化」が発生するのです。

さらに深刻なのが、ホルモンバランスの乱れです。人間が過剰な精神的ストレスや睡眠不足に晒されると、副腎皮質からコルチゾールとともに「副腎アンドロゲン(男性ホルモン類似物質)」が分泌されます。また、女性の場合は排卵後から月経前にかけて分泌が高まる「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の影響も無視できません。

これらのホルモンは、皮脂腺を刺激して皮脂の分泌を促進する作用と同時に、毛穴周囲の角化を促して毛穴を狭小化させる二重の作用を持ちます。その結果、本来であれば毛穴の外へとスムーズに排出されるはずの皮脂が狭い出口で堰き止められ、微小な角栓トラップが形成されます。

特にフェイスライン顎ニキビ原因を解明する上で決定的なのが、ホルモン受容体(アンドロゲンレセプター)の局所的な分布密度です。顎先やフェイスライン、口元は、男性で言えばヒゲが生える部位にあたります。この領域の皮脂腺は男性ホルモンの刺激に対して非常に感受性が高く、体内のホルモンバランスがわずかに男性ホルモン優位に傾くだけで、直ちに皮脂腺が肥大化して毛穴詰まりを誘発します。これが、額や鼻は乾燥しているのに「顎周りだけに次々と巨大な吹き出物が居座る」現象の生化学的トリックです。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。