昭和初期、三重県四日市市の市街地にあった中華料理店「来来憲(らいらいけん)」が発祥とされる「四日市とんてき」。地元有志や協会が定義する本場の特徴は、黒っぽい濃厚なタレ、ゴロゴロと入った丸ごとにんにく、そしてラードを使用した高温ソテーの3要素です。
四日市とんてき本場の味再現を目指すなら、タレに「オイスターソース」を一垂らし加え、油にはサラダ油ではなく豚背脂(ラード)を使用します。ラードで皮をむいたにんにく片を弱火でじっくり素揚げのように火を通し、ホクホクになったところで強火に切り替えて肉を投入します。
四日市トンテキのタレの仕上げでは、肉を焼き上げたフライパンの余分な脂をペーパーで軽く拭き取った後、調味料を一気に投入してフライパンを激しく揺すります。ラードの油分とソースの水分が激しく攪拌されて乳化(エマルション)を起こし、肉全体に漆黒の濃厚ダレがトロリと絡みつきます。