自由の女神を英語でどう言うか尋ねられた際、多くの方が真っ先に思い浮かべるのは「Statue of Liberty」でしょう。会話や観光案内においてこの表現で100%通じますし、冠詞の「the」を伴って「the Statue of Liberty」と表記するのが日常的な標準です。また、親しみを込めた愛称として「Lady Liberty」と呼ばれることも少なくありません。
しかし、設計者であるフランスの彫刻家フレデリック・オーギュスト・バルトルディが名付けた本来の作品名、すなわち自由の女神の英語正式名称は「Liberty Enlightening the World」です。
この名称は、フランス語の原題である「La Liberté éclairant le monde」を忠実に英訳したものであり、日本語では「世界を照らす自由」と訳されます。1886年10月28日の除幕式において、当時のグロバー・クリーブランド大統領が受納した公式記録にもこの正式名称が明記されています。右手で高く掲げられたトーチ(松明)は単なる装飾ではなく、無知や専制政治の闇を払い、世界全体を理性と啓蒙の光で照らし出すという設計思想そのものを体現しています。
なお、ニューヨークにおける地理的・公的な英語表記としては、「Liberty Island, New York Harbor, NY 10004」が所在地として登録されており、アメリカ合衆国国立公園局(National Park Service: NPS)の管理下にある国定記念物(National Monument)に指定されています。