2002年にNHK Eテレでスタートした幼児向け教育番組『ピタゴラスイッチ』。その立ち上げの中心人物であり、メディアクリエイターとして知られる佐藤雅彦教授の存在を抜きにして、この運動の誕生は語れない。当時、従来の幼児番組とは一線を画す「考え方を教える」という革新的なコンセプトのもと、番組内の様々なコーナーが設計された。
「自分ひとりでは意味をなさない動きが、誰かと組み合わさることで完結する」。佐藤教授が着目したこのロジックを、身体表現として可視化する試みこそが、すべての始まりだった。個々のシンプルな動作が組み合わさることでシステム全体が機能する様子を、子どもたちに体感してもらう。その実験的な試みに白羽の矢が立ったのが、当時独特のシュールな芸風で注目を集めていた「いつもここから」だったのだ。