脚本を手掛けた宮藤官九郎の存在は、作品の成功を語る上で欠かすことができない。それまでの朝ドラといえば、困難に立ち向かうヒロインの一代記が王道であり、重厚な人情劇が主流であった。しかし、彼はその枠組みに緻密な伏線回収、80年代アイドルカルチャーへのオマージュ、そしてテンポの良いコメディ要素を惜しみなく注入した。
この大胆なアプローチは、テレビドラマ業界全体に強烈なインパクトを与えた。単なる視聴率の競い合いを超え、SNS上でのリアルタイムな実況や考察文化を定着させる引き金となったからだ。朝の15分間が、日本全国の視聴者をつなぐ共通言語となった瞬間であった。