世界中で最も有名な宇宙人捕獲写真とされるこの一枚は、1950年4月1日に発行された西ドイツ(当時)の週刊グラビア誌『ヴィースバーデナー・クリアー(Wiesbadener Kurier)』に掲載されたものが発祥です。
掲載された日付が示す通り、発端は編集部が読者を楽しませるために仕掛けたエイプリルフールのパロディ企画でした。当時の誌面には「未確認飛行物体が墜落し、未知の生命体が連行された」という緊迫感あふれるニュース風のキャプションが添えられていましたが、あくまで読者がクスッと笑うためのフェイクニュースとして制作されたものです。
しかし、当時の印刷技術の質感やモノクロ写真特有の生々しさが相まって、写真単体が持つインパクトは編集部の予想を遥かに超えていました。雑誌の手元を離れた一枚の写真は、国境と時代を越えて一人歩きを始めることになります。