愛犬の肉球が熱いのは病気?眠気と熱中症の見分け方と対処法

愛犬の肉球が熱いのは病気?眠気と熱中症の見分け方と対処法

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愛犬の肉球が熱を帯びる背景には、正常な生理機能から一刻を争う病的な異常まで、明確なメカニズムが存在する。犬の体温調節機能において、肉球は人間とは異なる特殊な構造を持っている。

人間の体には全身に汗を出す「エクリン汗腺」が存在するが、犬の被毛に覆われた皮膚には水っぽい汗を出す汗腺がほとんどない。犬がエクリン汗腺を持つのは、基本的に肉球(パッド)と鼻の頭周辺のみである。そのため、体温が上昇した犬は、舌を出して激しく呼吸するパンティングとともに、肉球の毛細血管を拡張させて外気へと熱を逃がす仕組みを持つ。

犬の肉球が熱くなる主な原因は、大きく以下の5つに分類される。

① 眠気と副交感神経の優位(生理現象)
人間が眠くなると手足が温かくなるのと同様に、犬も眠気を感じてリラックスすると副交感神経が優位になり、手足の末梢血管が拡張する。血流が増加して肉球がポカポカと温かくなるため、目がトロンとしていたり、あくびを繰り返していたりするなら自然な現象と判断できる。

② 運動や興奮による一時的な体温上昇
激しいドッグランでの運動や散歩、来客による興奮の後には、筋肉運動によって熱が産生される。上がった体温を下げるため、肉球に血液が集まり一時的に強い熱感を持つ。呼吸が落ち着き、安静にして数十分以内に熱が引くようであれば問題はない。

③ 熱中症(緊急事態)
気温や湿度が高い環境下で体温調節が追いつかなくなると、肉球が非常に熱くなるだけでなく、激しいパンティング(ハァハァという荒い呼吸)、大量のよだれ、歯茎の充血などが現れる。放置すると循環不全や多臓器不全に陥る極めて危険な状態である。

④ ウイルス・細菌感染による発熱
風邪症状、胃腸炎、肺炎、感染症などによって全身で免疫反応が起きている場合、深部体温そのものが上昇する。この場合、肉球だけでなく耳の内側やお腹周りも異常に熱くなり、食欲不振や元気消失を伴う。

⑤ 肉球の局所的な炎症・やけど
夏場のアスファルト熱によるやけど(熱傷)や、アレルギー・雑菌繁殖による「趾間皮膚炎(しかんひふえん)」を発症している場合、局所が炎症を起こして熱を放つ。このケースでは、熱感とともに赤み、腫れ、患部をしつこく舐める仕草が見られる。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。