下校途中、見通しの良い通学路で忽然と姿を消した児童。防犯カメラの死角となったわずか数百メートルの区間が、この小学生行方不明事件における最大のブラックボックスとなっている。京都府警察は連日、延べ数百人態勢で周辺の竹林や用水路を捜索したが、ランドセルはおろか所持品一つ見つかっていない。
「まるで煙のように消えた」。近隣住民の誰もが声を落としてそう語る。不審車両の目撃情報も決定打を欠き、初動捜査は極めて困難な局面を迎えていた。現場周辺に響く捜査車両のサイレンと、張り詰めた空気。空白の時間帯に何が起きたのか、物理的な証拠の少なさが捜査本部に重い沈黙をもたらしていた。