マイボーム腺の詰まりを解消し、再発を防ぐための基本プロトコルは、固まった脂を溶かす温罨法(おんあんぽう)と、清潔を保つリッドハイジーン(眼瞼清拭)の2段構えです。これらは国内外のドライアイ診療ガイドラインでも強く推奨されているエビデンスに基づいた対処法です。
1. 温罨法(ホットアイマスク)の正しいやり方
マイボーム腺内に停滞した変性皮脂は、約32〜40℃で融解し始めます。そのため、患部を適正な温度で一定時間温め続けることが詰まり解消の第一歩です。
- 温度と時間:約40℃の温度を保ちながら、1日1〜2回、各10分間程度まぶたを覆います。
- 道具の選定:濡れタオルは気化熱によって数分で冷えてしまい逆効果になる場合があるため、市販の小豆カイロ型アイマスクや、温度が持続する充電式・使い捨て蒸気アイマスクの活用が実用的です。
- 注意点:まぶたが赤く腫れて熱を持っているとき(麦粒腫などの急性炎症)は、温めると炎症が急激に広がるため中止してください。
2. リッドハイジーン(まぶたの洗浄)とアイシャンプーの活用
温めた後は、まぶたの縁に溶け出した古い油分や酸化した角質、まつ毛ダニ(デモデックス)の温床となる老廃物を洗い流す「リッドハイジーン」を行います。
- 専用洗浄剤の使用:一般的な洗顔料や石鹸は眼粘膜への刺激が強すぎるため、目にしみにくい低刺激性の「目元専用アイシャンプー」を使用します。
- 洗浄の手順:
- 手を清潔に洗い、アイシャンプーの泡を指先または清潔な綿棒に取ります。
- 軽く目を閉じた状態で、まつ毛の生え際を左右に優しくなでるように洗います。この際、眼球を強く圧迫しないよう注意してください。
- ぬるま湯で泡が残らないようしっかりとすすぎます。